開店
場所は、盛岡のにぎやかな街角。
小さながらも温かみのあるラーメン屋「二刀流」が今日も開店を迎えている。
店の外には、大谷翔平の等身大パネル。
のぼりには堂々と「10年1,000億円」の文字。
190cmを超える大谷が暖簾を持って外に出てくる。
大谷：「んん～、良い天気だなぁ」（太陽に向かって）
暖簾をかけて、開店準備を完了させる。
ラーメン屋「二刀流」はけっこう綺麗な店だ。
店内に一歩足を踏み入れると、伝統的な熊の木堀が出迎えてくれる。
壁一面には岩手山の絵画。
来客
大谷が厨房に入ってラーメンを作る準備を始める。
大谷:「よし、今日も一日、頑張ろう！」（彼は厨房でお玉を振りながら、準備運動をしている。彼の目は決意に満ちている）
大谷の心の声:（ラーメン作りは、野球と同じ。常に改善し続けなければならない。お客さんに喜んでもらえる味を作るためには、試行錯誤が必要だ）
この時、一人の客が店に入ってきて、カウンターに座る。
客A:「こんにちは、ここですね。あの大谷翔平さんがやってるという伝説のラーメン屋は。お味はどんなもんでしょうか。醤油ラーメンを一つお願いします！」
大谷:「はい、ありがとうございます！今日は特別な味噌ラーメンをご用意していますよ。」（彼は笑顔でラーメンを作り始める。その手つきは手馴れたものだ）
大谷の心の声:（この味噌ラーメン、うまそうだ。自分でいうのも何だが…くくくっ…お客さんの反応が楽しみだ）
店内には、大谷が丹精込めて作るラーメンの香りが広がり、新しい客が次々と店に引き寄せられていく。
大谷はカウンター越しに客と世間話をしながら、丁寧にラーメンを盛り付けていく。彼の動作はスムーズで、厨房の中での彼の動きはまるでダンスのように見える。
客の一人が声をかける。
客A:「あれ、醤油ラーメン頼んだのに、味噌ラーメンがきた。まぁ、いいかぁ、同じラーメンだ。美味しいですね、何が秘訣なんですか？」（大きな声で大谷に問いかける）
大谷:「秘訣ですか…。うーん、根性ですかね。」（彼は軽く笑いながら答える。しかし、その笑顔の裏には、日々の研究と努力が隠れている）
大谷の心の声:（本当は、毎日の小さな改善がこのラーメンの秘訣だ。野球の練習と同じで、毎日コツコツと積み重ねることが大切なんだ。くくく…）
そんな中、厨房の奥からアルバイトスタッフが顔を出す。
スタッフ:「大谷さん、遅れてすみません。なんか、来るとき困ってたおばあさんがいて…」
大谷:「ああ、いいよいいよ。時給から引くだけだよ。」（さわやかな笑顔）
スタッフ「あぅぅ…」
客B:「おいっす。お、大谷じゃん。マジデケーな。オレファンなんだ」
大谷:「いらっしゃい。ははは。お客さんは小さいな」
客B:「あぅぅ…」
客B:「えぇっと、メニューはと…あれ、メニューはこれだけ？」
大谷:「はい。おーい、豊島くん（スタッフ）」
豊島:「へい、ご注文は？」
客B:「えぇっと、醤油ラーメンに味噌ラーメン、ご飯…これしかないの？メニュー」
豊島:「へぇ、うちは少数精鋭なんですわ」
客Aの心の声:（…メニュー少ねーのに、注文間違えんなよな）
豊島:「おすすめは、ご飯です。岩手名物のひとめぼれを使っていますよ」
客Bの心の声:（ラーメンじゃねーのかよ）
客B:「じ、じゃあ、ご飯ください」
豊島:「ご飯一丁！」
大谷:「はいよ！！ 」（手際よくシャモジを濡らしてジャーから米を盛る）
チーン（レンジ音）
大谷:「ご飯一丁！！！」
豊島:「はいよ！！」
ー店内はランチタイムの賑わいがまだ残っていた。
大谷は笑顔でラーメンを提供している。
招かれざる客
そこへ一人の変わった風貌の客が入ってきた。
客C:「おう、ここが噂の大谷のラーメン店かい？」
大谷:「い、いらっしゃいませ。はい、そうですよ」
客Cは店をウロウロし、他の客の視線を集め始めた。
客C:「じゃあ、試しに食ってみるかな。ここってそんなにうまいのか？」
大谷:「は、はい、岩手一…いや、世界一のラーメン屋です」
客C:「ほ、ほう…」
やがて、客Cにラーメンが提供された。
しかし、一口食べるなり、彼は顔をしかめた。
客C:「なんだこれ？俺の知ってるラーメンと全然違うぞ！」
周りの客たちは驚き、店内の空気が一変する。
大谷は冷静に対応しようとした。
大谷:「申し訳ありません、まさか、味にご不満があるのですか…？」
客C:「不満ってレベルじゃねえ！こんなのラーメンじゃない！」
すると、隣の席の常連客が声を上げた。
常連客:「おいおい、何を大声で騒いでんだよ。ここのラーメンはうまいぞ」
客Cはさらに大声で反論し始めたが、その時！店の外から声が聞こえた。
声:「いい加減にしろ、高橋！」
入ってきたのは、隣町で人気のラーメン店の店主だった。彼は客Cを睨みつけていた。
ラーメン店の店主:「すまねぇ。この男、うちの店のバイトだ。勝手にこっちに来て、イチャモンつけてるんだ」
客C、つまり高橋は、頭を下げた。
大谷:「なるほど、うちの世界一という評判を陥れようとして…そういうことだったんですね」
店内は再び穏やかな雰囲気に戻り、大谷は笑顔で対応を続けた。
ー大谷のラーメン店、夜の営業終了間際ー
大谷は深くため息をつきながら、店内を見渡した。今日の出来事は彼にとって、ラーメン業界の厳しさを改めて思い知らされるものだった。
大谷:「誹謗攻撃か…飲食業やってると、こんなこともあるんだな…」
その時、スタッフの一人が大谷のもとに近づいた。
豊島:「大谷さん、恐ろしい客でしたね。まさか、こんな岩手の片田舎でライバル店から刺客がくるとは」
大谷は感謝の笑顔を見せた。そして、店の常連客が話に加わる。
常連客:「フフ…大谷さんのラーメンは本当にうまい。客はウソの噂には惑わされない」
大谷:「ありがとう。でも、これで終わりじゃない。ライバル店との競争はこれからだ」
その時、ドアが開き、もう一人の男が入ってきた。
彼は近くで新しく開業するラーメン店の店主だった。
新店主:「大谷さん、今日の騒ぎは聞きました。でも、僕は正々堂々と戦いたい。どうです、一緒にこの街をラーメンの聖地にしませんか？」
いきなり来た男の提案は魅力的ではあったが、怪しい感じもした。
大谷は深く考え込む。
そして、注意深く男を見た。
大谷:「…」
大谷の決断は何になるのか？そして、彼のラーメン店と新しいライバルの関係はどうなるのか？次回、大谷の新たな挑戦が始まる。
コメント