はじめに…
プレゼンテーションはその分野に詳しい人が話す。構造はロジカルで、信用できそうな権威が発表したデータなどをふんだんに使ったもの。
一方で、中田さんのプレゼンはそんなに詳しくない中田さんが更に詳しくない人に向けて話すもの。勝負するところはエモーションの部分だ。
そんな中田さんのプレゼンが専門家のプレゼンを上回る支持を得ている。なぜだろう。
中田さんは皆の知っている言葉で分かりやすく話すからだ。
当ページでは中田さんがプレゼン時に気をつけているポイント、プレゼンの方針を紹介していく。
中田さんのプレゼン技術を吸収して会社や学校でのプレゼンを成功させよう。
結論
- 大事なのはエモーション(感情)。
- プレゼンの準備とは頭の中の整理だ。
- 聞き手目線で話せ。

内容
なぜ中田さんのプレゼンは本家(専門家、先生、経験者)のプレゼンを上回るのか?
著書を例に出そう。中田さんのYouTube大学での本解説は実際に本を読むより面白い。どんなにスゴイ専門家でも、その分野の第一人者でも、偉業を成しえた人でも中田さんから解釈された方が多くの人に響く。大体一つの著書解説に数十万再生が付く。数十万も本が売れることはない。一概に比較はできないが、著者から何かを解説されるより、中田さんから解説される方が多くの人から支持されている。
その理由を中田さんはエモーション、頭の中の整理、聞き手目線という角度から説明している。
その分野に詳しい専門家や学者はどうしても業界用語、専門用語を使って最新の情報を発表しようとする。そうしなければ、論文や発表の価値が下がる…というより新しく発表する意味がないからだ。
しかし、そのような背景は一般大衆には通じない。このような流れで学術的、歴史的にも素晴らしい大家の書いた書物は読んでいて理解できない⇒面白くない。
重要なのは積み重ねられたデータをロジカルに話すのではなく、意外性のある話題をエモーショナルに話すことだ。
そして中田さんは自らのプレゼンの特徴を専門家のものと対比して次のような違いを述べている。
- エモーショナルである。
オーディエンスの感情に訴える。そして、盛り上げる。芸人時代の経験が素地となっている。 - 意外性重視
データを羅列して納得してもらえるのは同程度の知能集団内だ。大多数を味方に注目してもらうには意外性の話題を見つけることが重要。 - インプット重視
アウトプットありきだとプレゼンのためのプレゼンとなる。あくまで聞き手に理解し動いてもらうためのプレゼン。聞き手のインプットを重視しろ。

中田さんはプレゼンの準備段階においては8割を頭の中の整理に使うそうだ。
主張する論拠となるデータを探しまくって終わるのではない。何を話すか、何を話さないかを決めるのだ。大量情報時代、データなど探した分だけ見つかる。時間を無駄に使うな。
あとは頭の中身を更にシンプルにしたアウトラインをホワイトボードやパワポに書き出す。その準備が2割だ。
中田さんはYouTube大学でホワイトボード一枚でやりくりしている。素晴らしいサマライズだ。ヴィジュアルにこだわったパソコンソフトなどは注意しろ。いろいろつけ過ぎて邪魔な情報がプレゼンの主張を薄める。
- 何を話さないか、コンテキストを頭に描け。
- 全体のアウトラインをホワイトボード、パワポに落とせ。
- プレゼンソフト機能の使い過ぎは注意。

同じようなプレゼン技術をGoogleでプレゼンをしていた方も言っていた。参照してもらいたい。
「Googleが勧めるのならやってみよう…、『Google流 資料作成術』を使ってプレゼンスキルを上げる」
専門家たちはいつのまにか専門用語を使っている。
そして、聞き手(読み手)は専門用語が分からないと申し訳ないと思って分かろうと調べる。
もうこの時点で面白くない。
中田さんは芸人であったことから、ちょっとしたインテリ用語を出すと直ぐにツッコまれてイジられていたそうだ。その甲斐もあって会場、オーディエンスの最大多数に分かるような言葉選びを大切にしていたという。
聞き手目線では会場の大多数の「共感」を目指すようになる。「それくらいわかるでしょ?」という奢ってはならない。
- 会場の大多数を見極めろ。
- 大多数の共感を目指せ。
- 本当にこのワードは通じるか、奢らず疑え。

さいごに…
芸人としてのキャリアが15年以上、その中で芸人たちやお客さん達に揉まれ磨かれブラッシュアップされて到達した中田敦彦さんのプレゼン技術。そもそも勉強が大好きという素地もあったが、至るべくして日本一のプレゼンターへと成長された。今日本で一番売れているプレゼンター、中田敦彦さんからこれからもどんどん学んで会社や学校でのプレゼンで実際に活かそう。
当ページの情報が読者さんのプレゼンスキル向上に少しでも資すれば幸いです。またプレゼンに関する情報を書きますので是非読みに来てください。

コメント