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日本語の営業動画を、海外市場ごとに撮り直す必要はありません。
すでに完成している製品紹介、サービスデモ、導入事例、FAQなどを「多言語化しやすいマスター動画」として設計すれば、英語・中国語などへ展開できます。ただし、翻訳ボタンを押すだけでは不十分です。言葉、音声、字幕、画面、CTAまで、現地の顧客が理解できる状態へ整える必要があります。
海外向けBtoBマーケティングを始める際、「英語版の動画を一から撮影しなければならない」と考える企業は少なくありません。
しかし、日本語版ですでにサービスの説明方法や映像構成が完成しているなら、それを基礎として多言語展開できます。特に営業資料の説明、SaaSデモ、製品機能、FAQ、導入事例などは、映像自体を共通化しやすいコンテンツです。
YouTubeでは現在、1本の動画やShortsへ複数言語の音声トラックを追加でき、翻訳したタイトルや説明文も検索に利用できます。言語ごとに別チャンネルを作らず、一つの動画を多言語で管理する方法も選べます。
重要なのは、「動画を翻訳する」ことではありません。日本語で作った営業資産を、別市場でも意思決定に使える状態へローカライズすることです。
- 最初から10言語へ展開せず「1〜2市場」から始める
- 中国語は「1言語」と考えない
- 日本語マスター動画を「翻訳しやすく」作る
- 翻訳前に「BtoB用語集」を作る
- 直訳ではなく「現地の営業担当が言う文章」へ変える
- 英語版30秒動画は日本語版より短い原稿から始める
- 吹き替えはElevenLabs Dubbing v2で効率化できる
- 本人の声を多言語化するときは事前に利用範囲を決める
- 画面内の日本語も翻訳しないと「音声だけ海外版」になる
- 海外向けの補助ビジュアルはHiggsfieldで増やせる
- YouTubeなら1本の動画へ複数言語音声をまとめられる
- YouTubeのオートダビングと自社制作の吹き替えを使い分ける
- 海外版CTAは日本の問い合わせページへそのまま飛ばさない
- 多言語化する動画は「営業価値」で選ぶ
- 1本の日本語動画を3言語へ展開する制作フロー
- 多言語動画は「再生数」より市場別の反応を見る
- 海外向け動画・記事を多言語展開したい企業の方へ
- BtoB動画の多言語化でよくある質問
- まとめ|動画を翻訳するのではなく「営業プロセス」を多言語化する
- 参考情報
最初から10言語へ展開せず「1〜2市場」から始める
AIを使えば複数言語を一度に生成できます。しかし、生成できることと成果が出ることは別です。
最初は、問い合わせ、アクセス、既存顧客、代理店候補などから需要が確認できる1〜2市場へ絞ります。YouTubeも複数言語音声のベストプラクティスとして、まず1〜2言語へ重点的に取り組むことを推奨しています。
🎯 LANGUAGE PRIORITY
どの国から来ている?
海外流入がある地域は?
海外拠点がある企業は?
販売・代理店戦略と合う?
「AIなら安いから英語、中国語、韓国語、スペイン語を全部作る」と始めるより、英語版を10本揃えて反応を見る方が改善しやすくなります。
中国語は「1言語」と考えない
特に注意したいのが中国語です。「中国語に翻訳してください」だけでは、どの市場向けなのかが曖昧です。
| 想定市場 | 文字 | 音声 | 確認したいこと |
|---|---|---|---|
| 中国本土 | 簡体字 | 標準中国語を基本に検討 | 現地用語・販売チャネル |
| 台湾 | 繁体字 | 台湾向け表現 | 語彙・言い回し |
| 香港など | 繁体字が中心 | 広東語も検討 | 対象顧客の使用言語 |
ElevenLabsのDubbing v2では、中国語に加えて台湾向けの言語指定や広東語などもサポートされています。だからこそ「中国語版」ではなく、最初に対象市場を決める必要があります。
日本語マスター動画を「翻訳しやすく」作る
多言語展開の成否は翻訳ツールより、元動画の作り方で大きく変わります。日本語版の段階で、後から音声・字幕・画面内文字を差し替えられる状態にしておきます。
🎬 GLOBAL MASTER VIDEO
BGMと分離
映像へ焼き込まない
編集可能にする
数値とラベルを分離
市場別に差替
例えば日本語テロップを動画に完全に焼き込んでしまうと、英語版を作るために映像そのものを編集し直す必要があります。字幕・ナレーション・画面文字を別レイヤーで管理しておくと、多言語展開が速くなります。
翻訳前に「BtoB用語集」を作る
BtoB動画では、一般的な翻訳より専門用語の統一が重要です。同じサービス名や機能名が、動画ごとに異なる英語へ翻訳されるとブランドの一貫性がなくなります。
📖 LOCALIZATION GLOSSARY
| 日本語 | 英語 | 中国語 | 備考 |
|---|---|---|---|
| サービス名 | 公式英語名称 | 公式名称 | 勝手に翻訳しない |
| 導入支援 | Implementation Support | 市場に合わせ確認 | 営業資料と統一 |
| 月額料金 | Monthly Fee / Pricing | 市場に合わせ確認 | 通貨も確認 |
翻訳担当者、営業、製品担当が同じ用語集を使えば、Webサイト、動画、営業資料の表現も揃えられます。
直訳ではなく「現地の営業担当が言う文章」へ変える
日本語の営業表現をそのまま英訳すると、不自然に長くなったり、現地では意味が弱くなったりすることがあります。
直訳中心
日本語の語順
長い敬語表現
国内固有の商習慣
日本円だけで説明
ローカライズ
結論を短く
現地の営業用語
対象市場の単位
現地向けCTA
翻訳AIで初稿を作るのは効率的ですが、最終的には対象市場を理解する担当者や専門分野に詳しい翻訳者が確認する方が安全です。
英語版30秒動画は日本語版より短い原稿から始める
翻訳すると文章量が変わるため、日本語版とまったく同じ秒数に文章を押し込むと、早口になったり不自然な間が生じたりします。
⏱️ 30 SEC LOCALIZED VIDEO
0〜4秒:市場共通の課題
4〜9秒:結論を短く
9〜19秒:製品・サービスデモ
19〜25秒:数字・導入効果
25〜30秒:現地向けCTA
最初から日本語台本を1文字ずつ守るのではなく、動画の意味と根拠を保ちながら話し言葉として自然な長さへ調整します。
吹き替えはElevenLabs Dubbing v2で効率化できる
多言語動画で負担になるのが、話者ごとの再収録です。経営者や技術者へ英語、中国語の録音を何度も依頼するのは現実的ではない企業もあるでしょう。
日本語動画を英語・中国語へ吹き替えるならElevenLabs
ElevenLabsのDubbing v2は90以上の言語に対応し、元の話者の声だけでなく、トーン、感情、話すテンポなどを維持しながら吹き替える仕組みを提供しています。英語、中国語、日本語、韓国語、アラビア語など幅広い言語を扱えます。
動画または音声ファイルをアップロードし、ターゲット言語を選択して吹き替えを作成できます。複数話者の検出にも対応しているため、インタビュー形式の営業動画にも使えます。
ただし、専門用語、企業名、製品名、数字、契約条件などは自動翻訳結果を必ず確認してください。音声が自然でも、内容が正しいとは限りません。
ElevenLabsを確認するなお、現在のDubbing v2はWeb上では自動生成を中心とした仕組みです。旧Dubbing Studioはメンテナンスモードに入っているため、以前の解説記事を参考にする際は現在の仕様と混同しないよう注意してください。
本人の声を多言語化するときは事前に利用範囲を決める
AI吹き替えでは、元の話者に近い声を別言語で再現できます。そのため技術的に可能かどうかだけでなく、本人がどこまで利用を認めているかを確認することが重要です。
🔐 AI吹き替え前の確認
□ 本人の声を別言語へ変換してよいか
□ 広告・営業利用してよい範囲
□ どの言語まで許可するか
□ 翻訳内容を本人または企業が承認するか
□ 顧客インタビューなら二次利用許諾があるか
□ 契約終了後の利用ルールを決めたか
特に顧客インタビューでは、日本語版掲載の許可だけで英語・中国語のAI吹き替えまで当然に認められているとは考えず、利用範囲を確認しましょう。
画面内の日本語も翻訳しないと「音声だけ海外版」になる
吹き替え音声が英語でも、画面に「導入効果」「月額料金」「お問い合わせ」と日本語が残っていれば、海外の見込み顧客には理解しにくい動画です。
🖥️ LOCALIZE THE SCREEN
対象言語へ
検索語を現地化
軸・注釈を翻訳
現地版があれば使用
通貨・税を確認
現地LPへ
海外向けの補助ビジュアルはHiggsfieldで増やせる
日本向け営業動画では、日本のオフィス、日本語入りの広告素材、国内向け利用シーンだけで構成されていることがあります。海外展開では、すべて撮り直す必要はありませんが、現地ユーザーが自分ごと化できるビジュアルへ一部差し替える方法があります。
市場別の広告・補助映像を作るならHiggsfield
HiggsfieldのMarketing Studioでは、商品画像やWebサイトを起点に、広告、UGC動画、商品クリエイティブ、Motionなどを制作できます。現在は1,500以上のテンプレートが用意され、Webサイトからブランド要素を取り込んで広告素材を展開することもできます。
海外版では、実際の製品デモや企業実績は共通素材を使いながら、冒頭のB-roll、人物、背景、広告用ビジュアルなどをターゲット市場に合わせて変更する方法があります。
ただし「現地の導入企業」「海外支社」など、実在する事実と誤認されるAI映像にはしないよう注意しましょう。
Higgsfieldを確認する紹介リンク経由の割引内容・対象プランはアクセス時の表示をご確認ください。
YouTubeなら1本の動画へ複数言語音声をまとめられる
YouTubeの複数言語音声機能では、新規動画だけでなく既存動画やShortsにも別言語の音声トラックを追加できます。動画ごとに英語版・中国語版を別投稿する以外の選択肢があるということです。
▶️ ONE VIDEO / MULTI-LANGUAGE
Original
Audio Track
Audio Track
YouTubeによると、複数言語音声を利用したクリエイターでは、元言語以外からの視聴が総再生時間の25%以上を占めた例があるとしています。また、翻訳したタイトルと説明文は検索にも利用されます。
ただし利用にはYouTubeの上級者向け機能へのアクセスなど条件があります。自社チャンネルで利用できるかYouTube Studioから確認しましょう。
YouTubeのオートダビングと自社制作の吹き替えを使い分ける
YouTubeには対象クリエイター向けのオートダビング機能もあります。新しい動画から自動的に別言語音声が生成されるため、手軽に多言語化を試せます。
一方、BtoBでは専門用語、製品名、数字、契約条件など誤訳の影響が大きいため、重要な営業動画では自社側で翻訳を確認した吹き替えトラックを用意する方が管理しやすいケースもあります。
| 方式 | 向く動画 | 確認 |
|---|---|---|
| オートダビング | 情報発信・テスト | 生成結果を確認 |
| 自社吹き替え | 製品・営業・導入事例 | 翻訳を事前承認 |
海外版CTAは日本の問い合わせページへそのまま飛ばさない
動画だけ英語にしても、クリックした先が日本語の問い合わせフォームでは離脱しやすくなります。
🌐 LOCALIZED CTA
お問い合わせ
Book a Demo / Contact Sales
現地語PDF
対応可能な地域・時間帯
問い合わせ後に英語対応できる担当者がいないなら、その時点も含めて導線を設計する必要があります。動画だけグローバル化しても、営業プロセスが日本語のままでは商談化しません。
多言語化する動画は「営業価値」で選ぶ
既存動画100本をすべて翻訳する必要はありません。まず海外営業に使いやすいものから選びます。
🏆 FIRST 5 VIDEOS
国内制度や日本固有の商習慣を扱った動画より、業務課題や製品機能など市場をまたいで理解されやすいテーマから始める方が効率的です。
1本の日本語動画を3言語へ展開する制作フロー
多言語化を都度対応すると、翻訳漏れや表記揺れが増えます。制作工程を固定します。
⚙️ GLOBAL VIDEO WORKFLOW
日本語確定
用語集確認
翻訳
ネイティブ確認
AI吹き替え
字幕・画面
CTA差替
公開・分析
AIで速くできるのは③〜⑥です。しかし、①の事実確定、②の用語ルール、④の品質確認、⑦の営業導線は企業側で設計する必要があります。
多言語動画は「再生数」より市場別の反応を見る
日本語版10万再生、英語版1万再生という数字だけで英語版を失敗と判断するのは早計です。BtoBでは対象市場の企業へ届いたかを見る必要があります。
狙った国から見られたか
言語別に視聴されたか
現地ページへ進んだか
海外リードになったか
YouTubeの複数言語音声を使う場合は、YouTube Analyticsで音声言語別の視聴回数や総再生時間を確認できます。どの言語へ追加投資するかを判断する材料にできます。
海外向け動画・記事を多言語展開したい企業の方へ
日本語コンテンツを「海外向けに翻訳するだけ」で終わらせません
本ブログ編集部では、BtoB企業の営業資料、製品記事、導入事例、FAQなどを整理し、日本語コンテンツを海外向け記事・動画へ再設計する企画制作に対応しています。ターゲット市場、検索意図、営業導線まで含めて、既存資産を多言語展開できる構成をご提案します。
相談のみでも歓迎です。原則24時間以内の返信を心がけています。ランサーズなどのサードパーティを介したご依頼にも対応できます。
BtoB動画の多言語化でよくある質問
まず英語だけ作ればいいですか?
英語圏や英語を共通言語として商談する市場を狙うなら有力です。ただし、最初から言語ありきで決めず、既存の問い合わせや販売計画から市場を選ぶことをおすすめします。
中国向けなら簡体字へ翻訳するだけでいいですか?
十分とは限りません。対象が中国本土、台湾、香港などで文字、語彙、音声、営業チャネルが異なります。「中国語版」ではなく「どの市場向けか」を先に決めましょう。
AI吹き替えだけで品質確認は不要ですか?
確認は必要です。企業名、製品名、専門用語、数字、契約条件などは誤訳・誤読の影響が大きいため、対象言語を理解する担当者または専門家による確認をおすすめします。
言語ごとにYouTubeチャンネルを作る必要はありますか?
必須ではありません。YouTubeの複数言語音声機能を利用できるチャンネルなら、1本の動画やShortsへ複数の音声トラックを追加できます。市場ごとに独立した運用戦略が必要なときは別チャンネルも選択肢ですが、管理負担とのバランスを考えます。
過去の日本語動画も多言語化できますか?
できます。YouTubeも既存動画への複数言語音声追加に対応しています。ただし、古い価格、UI、製品仕様、導入実績が含まれていないか確認してから翻訳してください。
まとめ|動画を翻訳するのではなく「営業プロセス」を多言語化する
AI吹き替えによって、日本語の営業動画を別言語へ展開する技術的なハードルは大きく下がっています。
市場を選ぶ → 用語を統一する → 翻訳する → AIで吹き替える → 字幕・画面を直す → 現地CTAへつなぐ → 言語別に成果を見る。
この工程まで作って初めて、動画は海外営業に使えるコンテンツになります。
まず過去の営業動画から「国内事情に依存せず、海外企業にも同じ課題を説明できる動画」を3本選んでみましょう。その3本を英語版へ展開するところから始めるのが現実的です。
参考情報
YouTube ヘルプ「動画に複数言語機能を追加する」
https://support.google.com/youtube/answer/13338784?hl=ja
YouTube ヘルプ「オートダビングを使用する」
https://support.google.com/youtube/answer/15569972?hl=ja-JP
YouTube Blog「Unlock a world of viewers with multi-language audio」
https://blog.youtube/news-and-events/multi-language-audio/
LinkedIn for Marketing「Three Principles for Effective B2B Video Brand Building」
https://www.linkedin.com/business/marketing/blog/customer-stories/b2b-video-brand-building/b2b-video-brand-building
ElevenLabs Documentation「Dubbing」
https://elevenlabs.io/docs/overview/capabilities/dubbing
ElevenLabs「Introducing Dubbing v2」
https://elevenlabs.io/blog/introducing-dubbing-v2
ElevenLabs Documentation「ElevenCreative Studio overview」
https://elevenlabs.io/docs/eleven-creative/products/studio
Higgsfield「Marketing Studio」
https://higgsfield.ai/marketing-studio-intro
Higgsfield Help Center「How to Use Higgsfield Marketing Studio for Ads」
https://higgsfield.ai/creator-hub/help-center/tools/how-do-i-use-marketing-studio-to-create-video-ads
※AI翻訳・吹き替えには誤訳や発音ミスが生じることがあります。海外向けの価格、契約条件、法規制、製品仕様などを公開する際は、対象地域の担当者や専門家による確認を行ってください。AI・SNSサービスの仕様や利用条件も変更されることがあります。

